これから不動産投資を始める方の中には、賃貸経営が難しいと感じる方も少なくありません。なぜ賃貸経営が難しいと言われるのか、その理由を具体例とともにわかりやすく解説します。
さらに、賃貸経営で成功するためのポイントを詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
賃貸経営は厳しいと言われる理由
不動産の賃貸経営の難しさは、「複数のリスク」が伴う点にあります。「不労所得」の代表格である不動産の賃貸経営は、借入の目途が立てば、比較的簡単に始められます。
しかし、賃貸経営にはさまざまなリスクがあるため詳しく見ていきましょう。
空室などで収入が減少するリスクがある
まず、賃貸経営は家賃収入が下がるリスクに常にさらされています。家賃収入が下がる一番大きな要因は、なんといっても空室です。
例えば、あなたが10部屋、一部屋あたりの家賃5万円のアパートを経営したとしましょう。
満室なら月50万円の収入ですが、入居者が5部屋分しかいない場合、収入は半分の25万円になります。また、空室による収入の減少に対策するには、手間と労力がかかるでしょう。
自然災害で建物が倒壊する可能性がある
震災や火災、そして水害など、日本は自然災害に対するリスクが高い国といえます。建物の倒壊や浸水があれば、賃貸物件として経営すること自体が難しくなるでしょう。
また、地震保険では建物や家財ごとに上限額が設定されています。補償内容については保険会社ごとに異なるため、契約する前に確認しておくことが大切です。
金利が上昇すると返済が厳しくなる
賃貸経営をする時は、金利の上昇リスクについて理解しておく必要があります。
投資用の不動産を購入するときはアパートローンで借入できますが、一般的に、アパートローンの金利は住宅ローンよりも高めで、年2〜5%程度が相場です。
例えば5,000万円の借入で金利が1%上昇した場合、単純計算で5,000万円×1%=50万円となります。
2016年に日銀は国債金利でマイナス金利政策を導入しました。しかし、2025年1月時点では約0.4%となっているため、金利が大きく上昇している状況です。
借入を伴う賃貸経営では、金利の負担が大きなリスクとなることを十分に認識しましょう。
参考:財務省 | 国債金利情報
急な出費で手元資金が減ることがある
賃貸経営は不動産を購入したところからスタートとなります。しかし、購入しただけで一定の賃料が毎月入ってくるということはありません。
空室があればその分収入は減ってしまいますし、築年数が経てば屋根や外壁の修理や設備の補修など、さまざまな費用が発生します。
修繕費が賃料収入の範囲でカバーできなければ、手元の預金が減っていくことになるのです。
賃貸経営の初心者が陥りやすい失敗例と対処法
初心者が失敗する大きな理由として、賃貸経営に対する知識不足と準備不足が挙げられます。
しかし、事前に準備ができていればある程度の対策は可能です。賃貸経営の初心者が失敗しがちな事例とその対処方法を紹介します。
空室率を下げるため相場より賃料を低く設定してしまう
空室を埋めたいと焦るばかりに賃料を低くしてしまうのは、失敗しがちな事例の一つです。そもそも賃料は、借地借家法に基づき一方的に上げることも下げることもできません。
借地借家法について深く理解していない場合は、トラブル回避のためにも専門家に相談することをおすすめします。
また、中長期的に見ても賃料を上げることは収入の減少を招く可能性があることから、デメリットが大きいといえます。空室率を下げる対処法としては、物件の修繕や設備を充実させるなどして、入居希望者にアピールすることが大切です。
相場以上の賃料設定を目指している方は、魅力の高い物件にすることを意識しましょう。
不動産会社の提案をすべて鵜吞みにしてしまう
賃貸経営を始めると、不動産会社からはさまざまな提案を受けることになります。賃貸経営の初心者であればなおさらかもしれません。
たとえば、売却について相談する中で以下のようなことを言われることがあります。
- 「多少お金はかかるが、この部分のリフォームをすれば入居率が上がる」
- 「広告を増やせば空室を埋められる」
不動産のプロに言われると、やったほうがいいのかなと思う方もいるでしょう。しかし、提案をすべて受け入れてしまうと、予想以上に多額の費用がかかる場合があります。
対処法としては、賃貸経営について複数の不動産会社に相談をしてみてください。そして、賃貸経営の実績やノウハウがある会社の中から、親身になって対応してくれるところを選びましょう。
立地が悪いところにある不動産を購入してしまった
割安だからと立地を考えずに不動産を購入することは、絶対におすすめできません。購入したのはいいものの入居者が集まらないと、利益を出すことが難しくなります。
また、借入をして購入していた場合は返済不能になる可能性もあります。地盤や水害を受けやすいエリアだった場合は、大雨で近くの川が氾濫したり、土砂災害で被害を受けたりするかもしれません。
対処法として、購入する前に十分な市場調査を行い、立地におけるリスクがないか調べることが大切です。
入居者とのトラブル
賃貸経営では、入居者とのトラブルも想定しておくことが必要です。代表的なトラブルとしては家賃滞納が挙げられます。
また、騒音など隣人同士のいさかいが頻繁に起こると、所有物件の風評被害にもつながりかねません。
入居者のトラブルに対処するのは時間も労力もかかるため、管理実績がしっかりある不動産会社を検討すると、問題なく対応してもらえるでしょう。さらに、入居審査を適切に行い、家賃滞納のリスクを抑えることが重要です。
賃貸経営で成功するために大切な5つのポイント
賃貸経営を成功させるためには、賃貸経営に関する知識と事前準備が必要不可欠です。
ここでは、賃貸経営で成功するためのポイントを解説していきます。
物件を購入する前に市場調査をする
賃貸経営を成功させるには十分な市場調査が欠かせません。
周辺のアパートの賃料相場やターゲット層(学生向けかファミリー向けか)を調べるだけでなく、周囲の商業施設や駅からの近さなどの立地も確認しておくとよいでしょう。
さらに、ハザードマップなどで災害が起こった場合のリスクも確認しておくと安心です。
市場調査は賃貸物件の周辺地域を実際に視察したり、可能であれば近隣の住民の方に話を聞いたりするのも有効な方法です。ネットや不動産会社の情報からだけでは得られない、一次情報を手にできることもあります。
実績が豊富な不動産会社を探す
信頼できる不動産会社を見つけることは、賃貸経営において非常に重要です。できれば複数の不動産会社に相談し、色々と気になることを相談してみるとよいでしょう。
会社によって得意分野が違うことも多いですし、窓口となってくれる担当者とあなたの相性もあります。入居者とのトラブルは避けるのが難しいリスクですので、相談しやすい担当者がいることは大きな助けになるはずです。
また、不動産会社と良い関係が築ければ、賃貸経営がしやすくなるでしょう。
十分な自己資金を用意しておく
空室や突発的な修繕、借入がある場合の返済リスクなどを考慮し、手元に十分な資金を確保しておくことが大切です。
資金に余裕があることで選択肢が増え、無理のない賃貸経営に臨むことができます。物件購入の借入をする際は、購入価格の2割を投入できる自己資金があるとよいでしょう。
収支シミュレーションをつくっておく
賃貸経営をするときは、収支シミュレーションを作っておくと便利です。家賃収入から経費と借入返済を引いた際、手元にどれくらい残るのか収支をシミュレーションすることで、収益やリスクを分析することができます。
たとえば、「空室が何部屋あると赤字になる」といった、賃貸経営上の予想がしやすくなるでしょう。現在は、インターネット上でも収支シミュレーションができるサイトがあるため、活用してみるといいかもしれません。
物件を売却することも想定しておく
物件の種類に関わらず賃貸経営は基本的に長期投資です。
しかし、状況によっては「これ以上運営を続けると赤字になる」などの理由から、売却によるメリットのほうが大きい場合もあります。
賃貸経営を始める際は、「この物件を売却できるだろうか?」といった目線で考えておくことで、リスクを抑えることができるでしょう。

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2023年2023年5月期_ブランドのイメージ調査(調査1~3)
調査機関:日本マーケティングリサーチ機構
調査期間:2023年3月14日~2023年5月31日
n数:129(※調査1)、124(※調査2)、136(※調査3)/調査方法:Webアンケート
調査対象者:https://jmro.co.jp/r01446/
備考:本調査は個人のブランドに対するイメージを元にアンケートを実施し集計しております。/本ブランドの利用有無は聴取しておりません。/効果効能等や優位性を保証するものではございません。/競合2位との差は5%以上。